緑黄日記

水野らばの日記

明日にでも女の子になれる

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「こんにちは。ごめんください。あなたは今から妙齢の女の子になってもらいます。大変でしょうけど頑張ってね」

 

突然、上位存在的存在が目の前に現れ、あなたにこう告げる。そしてあなたに抗弁を許さぬままホワワワンと去っていく。日頃、何の危機感もなく、のほほんと生きている男性諸君の多くは戸惑うことであろう。しかし、片や僕である。僕は大丈夫なのである。平気な顔をして「ありがとうございます。サンキュー、謝謝、メルシー、ダンケ、スパシーバ。頑張ります。見ててくださいね」と答える。何故か。

 

それは、ビデオブログ系ユーチューバーの女の子がYouTubeにあげている彼女の日常を映した動画をよく見ているからである。

 

僕は男性である。ポケベルの語呂合わせ『0840(おはよう)』と同い年の24歳だ。僕の生活は言わずもがな男性の生活である。サンプル数1とは言え、男性の生活を知っていると言える。しかし、僕は妙齢の女の子たちの生活を露程も知らない。何故なら、僕は妙齢の若い女の子でないからである。僕が普段目にする妙齢の女の子は、道を歩いたり、カフェでご飯食べたり、仕事したりする。これらも生活の一部と言えるが、言わば表面的なものである。表面があれば裏面があるのが世の道理だ。その裏面的な生活を僕は全くもって知らない。

僕の見ていないところでも、(恐らく)妙齢の女の子たちは存在をしている(と思われる)。僕からすると女の子はブラックボックスからぬっと出てきて、僕の目の見えるところでわちゃわちゃころころと動き、またブラックボックスに帰って行くように思われるのだ。僕は常々、そのブラックボックスがどうなっているのか知りたいと思っていた。

 

そんな僕の前に現れた救世主が現れた。おおメシアよ。ユーチューバーの女の子がアップするビデオブログである。

ビデオブログとは文章で書く日記と同じように生活の記録や日々の所感を主とした動画である。近年は基本的にYouTubeに散見される。vlog(ブイログ)なんて言ったりもする。

動画の中で、可愛らしい女の子がご飯を作って食べ、スヤスヤと寝、買ってきた服や靴や小物なんかを手に取り、顔を洗い、晩酌をし、メイクやヘアアレンジを行い、肌を大切にし、ぬいぐるみにキスをして、朝の顔のむくみと戦っている。

 

僕はそれを見て、「ふーん女の子もお皿洗うんだ」「へぇ女の子も爪切るんだ」「そうなのか女の子も段ボール開けるのか」「女の子も寝るんだ」など新しい知見を得ている。知らなすぎるので。

 

会社でお昼休みに『可愛いらしい女の子がお家でチキンライスを作って食べるだけの動画』を見ながらコンビニ弁当食べていたら、それを見た先輩が哀れみの表情で机にお菓子を置いて去っていった。何だったのであろうか。

 

YouTubeで可愛らしい女の子のビデオブログを見ていると、『世の女の子は基本的に自分の生活を動画に撮りながら生きていて、よくカメラに向かって話しかける』ということ知った。僕が見たビデオブログ系ユーチューバーの女の子が全員そうだったので。