緑黄日記

水野らばの日記

車をどこに停めたかわからない

f:id:rabamizuno:20190310182859p:plain

休日なので車で大きめのショッピングモールに出かけた。島根県では休日にショッピングモールに行くことが村の掟で決まっているのだ。あとほかに出かけるところがないというのもある。

 

ショッピングモールに行くと人でごった返していた。平日どこに隠れているのだと思うくらい人がいる。子連れ夫婦、制服姿の女子高生グループ、折り返しにチェック柄をあしらったズボンを履く男子中学生、下に着たアンダーアーマーをのぞかせる男子中学生、英字プリントのロンTを着る男子中学生。人が多い。久しぶりに味わう雑踏である。心なしか酸素も薄い。島根で酸素が薄いことなんてあるのか。

 

服屋さんでジャケットを羽織ってみるもしっくりこず、ユニクロで黒のスキニーパンツを買い、靴屋さんで店員さんに奥から出してもらったスニーカ―の購入を断って申し訳なさを感じ、眼鏡屋さんで眼鏡をあわせてみて、ドーナツ屋さんでドーナツとコーヒーを嗜み、食糧品を買って店を出る。

 

買い物袋を両手に提げた僕はここであることに気が付く。

 

「車どこに停めたっけ?」

 

僕は車を停めた場所を覚えていられない。大きなショッピングモールに限らず、ちょっと広めのコンビニの駐車場や回転ずしの駐車場ですらどこに車を停めたかがわからなくなる。物忘れが激しいと感じることは普段ないし、学校の勉強もそれなりに乗り切ってきた。ただ、車を停めた場所は覚えていられない。「ここに停めたぞ」と指さし確認をしてから店内に入るも、お店を出た時点でどこに停めたかがわからなくなる。指さし確認をしたという記憶だけはあるのだが。

 

逆に世間の人間たちに問いたい。覚えてられますかと。無理じゃないですか?車を駐車場に停めるシステム自体が人間にはまだ早いのではないかとさえ感じる。

 

車の行方を忘却の彼方へと飛ばした僕であるが慌てはしなかった。幾度も車を駐車した場所を忘れてきたが、その都度探し当ててきた。車を置いて帰ったことは数度しかない。時間はたっぷりとある。時間をかけて探せばよいのだ。

 

「人生には回り道も必要だ」と誰かが言ってた気もするし言ってなかった気もする。回り道すべきときに回り道できるのもまた才能なのである。今回も最短距離とは程遠い回り道をし、10分くらいかけて愛車を探し出した。

 

車をどこに駐車したか忘れるという話を人にすると、「来た道を引き返せばいいじゃん」とよく言われる。そんな難しいことをよく言えるなと思う。行きと帰りでは景色が全く違う。あと止まっていた周りの車も違う。それはもう新しい道なのだ。わからなくならない方がどうかしている。

 

あと、ご飯屋さんで注文したものも運ばれてくるまでに忘れる。