緑黄日記

水野らばの日記

お金が介在するから手放しで応援できる

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下宿近くの古民家を意識したであろうカフェ。木でできた太い柱や梁、高い天井、広々としたつくりでノスタルジックな雰囲気が漂う。そして、むき出しのコンクリート、乱雑な配線、詰めが甘い。

僕はこのカフェによく足を運ぶ。それは1杯300円のアメリカンコーヒーが美味しいからでもあり、岡本玲似のかわいい店員さんがいるからでもある。あと、岡本玲似の店員さんが注文をとってくれて、岡本玲似の店員さんがコーヒーを淹れてくれるからである。そして岡本玲似の店員さんが会計をしてくれる。あと岡本玲似の店員さんがポニーテールをしている。

 

所謂「押し」である。

 

「推し」とは、簡単に説明すると、アイドル等のグループ内において、最も応援しているメンバーのことを指す「押しメンバー」の略称から派生し、アイドルに関わらず、広い対称で使われるようになった言葉である。

 

僕は心からこの店員さんの未来の幸せを願っており、彼女のことを心から応援している。彼女が普段何をしているかなんて知らないし知る必要もない。ただ彼女の人生を応援している。

しかし、僕には彼女を応援する手段はない。あるとすれば、「この店に来ない」だけだ。飲食店アルバイトにとって嫌いな客は「店に来る客」なので。

この店員さんがメジャーなアイドルであればCDを買い、ライブに赴くことができる。写真集やカレンダーを買うことができる。しかし、彼女はカフェの店員さんである。

 

「すみませんお会計お願いします。あと、何か歌っていただけませんか?買い取るので。あと、何枚かあなたの写真をとってもいいですか?買い取るので。あっ、違いますよ。カレンダーにするだけですよ。」

 

怪奇である。一発で通報される。齢23にして初めて警察のお世話になる。あと、なにも違わない。

 

好きな人を「応援をする」というのは実はすごく難しい。好きな人を応援する手段は数あれど、名前も知らないカフェの店員さんを応援する手段は皆無である。

その点アイドルや歌手などはグッズを買ったり、ライブに赴いたりして応援できる。応援の手段が明確であるのだ。お金を介すことで、好きな人を手放しで応援することができる。

 

岡本玲のカレンダーを買うことにします。お金で手に入るので。あと好きなので。